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米国工場・生産管理システム その5

先週に続き、米国工場にオリジナルの生産管理システムを導入した話になります。

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先週までは基本機能のご紹介でしたが、本日からはカリフォルニア工場独自に開発した機能をご紹介します。

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1つめは、工程管理機能です。生産部門は大きく成型や組立など5部門がありました。

その中で一番能力がひっ迫していたのが組立工程でした。成型部品や日本から仕入れた原材料など十数点の部品を1つの製品に組み立てる工程です。日本の生産技術部門が開発した自動化ラインが確か6ライン導入されていました。

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製品は数十あり、製品毎に工程の設定や材料が異なり、なかなか安定した生産が難しい状況でした。24時間x7日稼働の工場でしたので、昼と夜で稼働率も大きく変動していました。

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そこで、その工程に限ってライン毎の稼働率や歩留まりが管理できるシステムを開発しました。生産設備から情報を自動的に取得する事は当時(1992年頃)は難しく、生産報告書を簡単な画面に入力してもらう形にしました。

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私はそれまで販売管理システムしか知らず、稼働率や工程管理について色々勉強した事を覚えています。稼働率も何種類かある事を知り、確か総合稼働率で管理するようにしたと記憶しています。

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投入数、完成数、歩留り、生産稼働時間、稼働率、など全6ラインが1ページの帳票に印刷されるようになり、生産部門が資料を準備する必要もなくなっただけでなく、毎朝の生産会議前に参加者全員が実績数字を理解し会議に臨めるようになり、原因と対策について直ぐに議論できるようになりました。

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それまでは、人がExcelなどで作っていたため、改ざんできたり、部門毎に数字の基準が違ったりしていたようです。

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これだけで、工場全体のコミュニケーションスピードが格段に上がったと工場長や企画部門から感謝されました。

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システム開発はかなり苦労しましたが、作り甲斐のあるシステムだったと思います。

(手前味噌ですが。)

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2025年9月25日

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