米国工場・生産管理システム その4
1992年にカリフォルニア工場に導入したAS400(IBMのオフコン)ベースの生産管理システムのお話の続きです。
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基本機能として構築したものを紹介していますが、その続きです。
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8)受注~出荷~請求
工場ですので、得意先は基本的には米国内の営業部門になります。(ただ、出荷先は得意先への直送もある為、多くの登録がありました。)なので、複雑な単価設定機能や取引条件などは必要ありませんが、基本的な受注入力、在庫引当~出荷指示、出荷記録~在庫引き落し、請求書(Invoice)発行まで一通りの機能を開発しました。
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9)受払表
聞きなれない言葉かもしれませんが、以前勤務していた会社では経理部門向けに必ず必要な帳票でした。カリフォルニア工場では会計システムは導入していませんでしたので、この受払表が製品、半製品、材料の受払を正確に出力したものでした。
帳票は大きく2種類あり、1つは材料の受払表、もう1つは製品、半製品の受払表です。
材料の受払表は、材料品番/倉庫単位に
前月末在庫、当月検収、工程返品、その他入庫、工程払出、取引先返品、その他出庫、当月末在庫
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製品/半製品受払表は、品番/倉庫単位に
前月末在庫、生産入庫、客先返品、その他入庫、出荷、工程返品、その他出庫、当月末在庫
それぞれ、数量及び金額で表示されるものです。金額は月次移動平均単価を毎月計算で算出しそれを使います。
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以前の会社ではこれは当たり前の帳票だったのですが、ERPに同様のものがない事に驚いた事を覚えています。
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経理の方々はこれが無くては決算ができないくらい大事な帳票でした。
(勿論他にも、検収明細や出荷明細などの帳票も活用されていましたが。)
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逆に言えば、この受払表があれば、会計システムは必須ではない事を後から知りました。
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来週は、これらの基本機能の上に、工場独自にアドオンした機能をご紹介します。
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2025年9月19日
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