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ダンピング対応システム その1

本日から、今まで私が開発に携わり導入してきた代表的なものをご紹介したいと思います。

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第1回はダンピング対応のシステムです。ダンピングは日本の方には馴染みのない言葉だと思います。

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ダンピングとは、米国の企業を守るためのアメリカの法律です。日本など海外メーカーが米国で製品を販売する際に、

1)仕入単価よりも安価に販売してはいけない。

2)同じ製品を母国(日本)の販売価格+米国への輸送費よりも安価に販売してはいけない。

というものだったと記憶しています。つまり、海外メーカーが米国で不当に安い価格で販売し、米国企業をつぶす事がないようにした法律です。(米国のマーケット規模は莫大なので当初は赤字でも販売してシェアを取ろうとする企業があったのだと思われます。)

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私が米国に赴任してしばらくして、我々の企業はじめ日本の企業がダンピング訴訟されてしまいました。

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この訴訟を起こされると、政府が米国企業に代わり我々に様々なデータ提出を要求してきます。日本製品の仕入実績や得意先/製品別の販売履歴のデータだけでなく、不当に安価に販売していない事をデータで証明しなければなりません。

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でも米国で運用していたシステムは、仕入実績、販売実績は記録できていましたが、在庫は製品別の数量だけしかデータがありませんでした。(つまり、現在の在庫の仕入れインボイス毎の在庫数量は管理していませんでした。)

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ダンピング訴訟で証明ができなかった時は今までの販売価格と適正価格の差額+追徴税の莫大なペナルティを政府(訴訟を起こした企業)に支払う事になります。

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米国の販売価格は利益ギリギリでやっているメーカーが大半(莫大な数量が販売でき、利益を稼ぐ)なので、我々も正直参ったなと、いうのが経営層の本音だったと思います。

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そこで、私はあるシステムを作りました。

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続きはあした。

2025年9月2日

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