7.ERPの導入効果確認 その2
ERP導入後の効果確認の第2回です。
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先にも述べましたが、ERPの導入で一番期待できるのは、SCM(生産・販売)システムと会計システムが直接繋がっている事です。
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簡単に言えば、製造や販売の実績が再入力なしに会計に連結されているという事です。
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逆に言えば、製造や販売のデータの精度が会計データの精度に直結してしまいます。
(途中に関所がないので、入力の時点で間違わないようにしなければなりません。)
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つまり、当たり前の事を当たり前に処理してくれるのがERPなのです。
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もう1つうまく活用すれば効果の出るポイントがあります。それは、リアルタイム処理です。
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私はERP導入と共にお勧めしているのは、リアルタイムのデータ更新です。つまり、1日1回のデータ入力ではなく、今行った事を今入力する形式に改善する事です。
製造現場でも1日の結果をまとめて入力するやり方ではなく、なるべく自動化を外部システムで構築し、例えば1時間に1回ERPに連携するなどの方法で業務改善を行います。
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夕方になって、現場に今日の実績を問い合わせるのではなく、今(1時間前)の状況を確認してMRP(所要量計算)や材料発注や変更に生かせる事が大きな業務改善につながります。
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従来、1週間に1回のMRP処理だったものを、例えば1日2回MRP処理出来る事で業務サイクルや在庫、発注の精度が各段に向上するはずです。
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勿論これらの狙いはERP導入前から狙って仕組みを構築する必要がありますが、その効果の大きさに現場の方々はERP導入後に驚かれる事もあります。
(今までやったことが無いので、事前には想像できないのかもしれませんね。)
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残念ながらこれらの効果は簡単に数値化できませんが、数か月かけて徐々に余剰在庫が減るなどの効果が少しわかるようになります。
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2025年8月22日
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