社内クラウドという選択肢
システム運用を効率化する上で選択肢としてはまずはクラウド基盤の検討がNo.1にあがります。
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数年前まではオンプレかクラウドかという2者択一的な議論がありましたが、現状はクラウドにできないものだけオンプレにする。という状況になっていると思います。
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特に重要なシステムはクラウドを第一候補として検討されていると思います。サーバの運用管理だけでなく、BCP(事業継続計画:災害時や障害時の迅速な復旧)も考えればクラウドの方が確実でコスト面でも優位になると思っています。
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私は企業内でサーバの二重化をしても目論見通り確実迅速に復旧できないケースをいくつも見てきましたし、例えそれが出来たとしてもそれ専門の要員やコストを自社で抱えるメリットは少ないように感じています。
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重要システムのクラウド化は進んだとしても、問題は各部門が独自で立てたサーバ達の運用管理です。社内IT(情シス)部門の管轄外ではあるものの、重要なデータや業務がその上で行われているケースが多々あるのではないでしょうか。各部門毎にサーバー管理のレベルもバラバラでしょうし、バックアップさえ取られていないサーバもあったりします。それらを今後も各部門の管理に任せて良いはずはありません。
(社内IT部門は運用の現状さえ把握されていないかもしれませんね。)
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それらを個別にクラウドに移行するのも選択肢の一つですが、数十~数百のサーバが乱立してる状況であれば、私は社内クラウドサーバの設置をお勧めします。
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少し大きな仮想サーバを社内IT部門で設置し、サーバー1台当たりの月額運用費用を各部門に付け替える形をとるのです。ネットワークが高速化している昨今であれば、サーバの場所がレスポンスに大きく左右される事もありません。仮に1物理サーバーに100台の仮想サーバーを構築できるとし、1台あたり1万円/月を付け替え請求できるだけで月額100万円もの運用費用が集められます。BCPを考慮しても運用費用としては充分すぎる額だと思います。
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又、利用部門からみても、月額1万円でサーバ管理やバックアップ、BCPも考えなくてよくなるとなれば皆さん喜んでくれるはずです。会社全体としてもコスト削減、セキュリティやBCPも同時に達成され、良い事づくめです。月額費用は毎年見直す事にしておけば社内IT部門が大きく赤字になる事もないはずです。(1万円はあくまで参考額です)
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中には特殊なサーバもあるかもしれませんが、それは個別に費用を決めれば良いと思います。
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大事な事はあなたの責任範囲だけでなく全社の視点で、全体最適で提案をする事です。
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そうすれば、経営層の方々も必ず認めてくれるはずです。
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2025年6月17日
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