新事業のITシステム再構築4
新事業は車載製品であり、より厳しい製造管理基準が求められていました。
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皆さんはリコールという言葉をご存知かと思います。自動車に何等かの不具合が発見された時に対象となる車全ての修理をメーカー負担で行わなければなりません。
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我々の製品の不良の7割は材料や部品不良によるもので、部品Lotがどの製品に組み込まれたかは非常に大事な情報になります。
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仮にこれを製造Lot単位で行うと、対象の製品数が数倍になってしまう事もあります。
例えば、1Lot 500台(製品)だとします。このLotを製造するために部品LotAが10個使われたとすると、500製品全てが対象になってしまいます。例え1個だけ使われたとしても500台が不良の可能性がある事になり、完成車メーカーには500台の修正をお願いし、我々も莫大な費用を負担しなければなりません。
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従来、紙に材料Lotを記録し、何かあれば紙をめくってトレーサビリティをしていたのですが、それ自体も莫大な時間がかかっていました。勿論精度も良くありません。
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そこで、ERP導入に合わせて、製品1個づつ(シリアルNo毎に)材料/部品のLotNoをシステムでトレースできる仕組みを考えました。
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この機能はERPには無く、外部のシステムとして独自に開発しました。
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詳細はこの場では説明できませんが、RFID等を活用し、作業者の負担なしに正確なトレーサビリティを取れる仕組みを開発しました。
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RFIDも初めて活用する事で、様々な苦労もありましたが、結果大きな成果となりました。
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後日、特許を申請してもよいレベルのシステムだと生産技術部門の方からご評価いただきましたが、当時は運用に載せる事に必死でした。
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2025年12月23日

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