新事業のITシステム再構築3
実は自動車業界にはそれぞれの企業毎に製品品質の基準があります。
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10年程前からIATFという統一化された標準化がされてきましたが、取引契約を締結する前に各社から社内の監査が入ります。
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日米の各メーカーの監査は、製品の品質監査が主だったのですが、新たに取引を予定していたドイツのメーカーは品質監査だけでなく、業務監査が厳しくありました。
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業務監査というのは、具体的には、
・どのように生産計画を立てているか。
・受注変更がどのように生産計画に反映されるようになっているか。
・在庫数はリアルタイムで管理されているか。情報と現物は一致しているか。
・部材のFIFOはシステムで制御されているか。
・サプライヤの部材の製造Lot番号と、製品のシリアルNoの関連付けはとれているか。
(特定部材の製造Lot番号から製品のシリアルNoは特定できるか。)
など、具体的にシステム設定値や資材倉庫にまで足を運び運用状況が確認されるのです。
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当時のシステムはAS400というレガシーの仕組みで上記の基準を満たす事ができず、本社情報システム部門に声がかかりシステム改革を行う事になったのです。
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監査もパスしていないのに、製品の納入は1年余り後と決まっており、正直お尻に火が付いた状態でプロジェクトがスタートしました。
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ドイツのメーカーはAS400で独自に開発したシステム。というだけであまり良い顔はしてくれませんでした。なぜなら、AS400は直接データを改ざんしたりすることができてしまう事自体が信用できない。という理由でした。未だにこんなシステム使っているんだ。。という感想も漏らしていましたね。
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ですので、当初からERPを土台にしたシステム改革という方針は必然でした。
2025年12月19日

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