中国本部への赴任2
上海に赴任後、中国(&香港)の工場、営業所を訪問し、ITメンバーや経営層の皆さんとお話させていただきました。
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実は、情報活用システムの導入で以前に訪問した拠点ばかりで、殆どの皆さんとは面識があり、フランクに色んなお話をお聞きしました。
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その中で、一番驚いたのは、殆どのIT部門がちゃんとした年次計画を立てていない現実でした。
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つまり、IT部門は現場やスタッフをサポートする部門に過ぎず、自ら進んで物事を進める事をしてこなかったのだと思います。つまり、受け身でしか仕事をしてこなかった事がすぐにわかりました。
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メンバーはみんな真面目な人ばかりで頼まれた事は一生懸命やっておられるのですが、それがどういう意味を持ち、経営にどう貢献するかまでは考えられていませんでした。
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今まではそれが当たり前の環境だったのでしょう。皆さん年次計画の意味すらよく理解していませんでした。
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そこで、私は中国本部主体で、年2回開催地を決めて中国地域のIT会議を主催する事にしました。
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中国本部として実施してほしいテーマの説明と現在の状況等を説明した後、各拠点のIT責任者に年次計画を皆さんに説明してもらいました。
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最初は慣れないプレゼンで、細部の説明でよく理解できない事もありましたが、3回4回と継続するとだんだんと説明もうまくなり、責任者・リーダとしての自覚も感じるようになりました。
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説明が一方方向にならないように、必ず質問をし、キャッチボールをするように心がけました。
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時には日本からゲストを招き、情報セキュリティの話やITインフラの説明等も行ってもらいました。中国らしく、夜の宴会は盛大でしたが楽しかった事はよく覚えています。
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IT技術は進んでも、それを動かすのは人です。人が判断を間違えないように人と人のつながりを持てた事は中国だけでなく、全社にとっても意味ある事だったと思います。
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何しろ、今では連結売上の50%以上が中国地域から生み出されていますから。
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2025年12月2日

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