米国工場・生産管理システム その6
カリフォルニア工場に導入したAS400ベースの生産管理システムのお話になります。
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基本機能に加え、独自に開発を行った機能のご紹介です。
本日は、生産進捗・計画表のお話をしたいと思います。
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それは生産管理のマネージャからの要望だったと思います。生産実績と生産計画が1ページで確認できるものが欲しいと要望がありました。
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それまでは、生産実績は実績だけのレポート、生産計画は計画と実績が載ったレポートだけでした。話をよく聞いてみると、レポートの表現の問題でもっとわかりやすくしてほしいという要望である事がわかりました。
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結果、開発したものが、横軸には1日から31日の軸、縦軸には製品/計画オーダを並べたものですが、ポイントは内容の表現でした。過去の日付は全て生産実績の値、本日移行は今後の生産計画の値を表示しました。
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大事だったのは、縦軸の並び順です。製品/計画オーダ順ではなく、生産実績が上がった順に表示したのです。つまり、表全体を俯瞰すると、左上から値が埋まり、日付が進むにつれ、右下に数値が並ぶ形式にしたのです。
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これが生産管理や製造部門に大好評で、すぐに工場全体に広まりました。
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ご存知のように、生産計画は生産進捗や営業部門からの要望に合わせて、日々調整が必要になります。生産能力と製品毎のタクトタイム(時間当たりの生産数)を頭に入れながらの調整変更が必要になります。
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この表のお陰で、調整がとてもしやすくなったと皆さんから評価頂き、1日何度もこの帳票で生産管理と製造部門が議論している姿を見ました。
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システム開発はさほど難しい事ではありませんでしたが、システム側の立場よりも使う側の立場に立った設計にすることがいかに大事な事かを、この時に学ばせていただきました。
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ご参考まで。
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2025年9月26日

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