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社内IT応援ブログ

ERPは夢のシステム? (2/2)

昨日のブログでERPシステムの本質について私の考えをお話しました。

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簡単にまとめると、ERPシステムは世界の殆どの会社で使える基本のきの機能しかない。という説明をさせていただきました。

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営業は注文を受けて在庫を引き当て、出荷~請求~回収処理。

製造は生産計画に基づき所要量計算に基づき材料発注を行い、材料受け入れ検収、工程への払い出し、製品完成~営業倉庫への出荷。

会計はAR,APと連動、GL処理と決算処理ができる。

正直これくらいの機能しか正直ないと思っています。それにそれぞれの機能は非常にシンプルでとても使いやすいとは言えない代物です。

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営業で言えば販売目標管理機能もありませんし、生産計画作成の為の機能も殆どありません。

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では、どうするか。

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いろんな考え方があるとは思いますが、私は「ERPに無いものを望まない。」事だと思っています。多くの日本人はERPシステムに全ての機能を盛り込めると考えがちです。ERPは高額な投資になるので何でもできるはず。と考えてしまうのも無理はありません。が、その実現はほぼ不可能です。

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もちろん、莫大なお金と時間をかければできるとは思いますが、その投資を回収できるだけの効果は見込めないと思っています。

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では、ERPに無いものをどうすかですが、私はERPの外側に各企業独自のシステムを新たに構築する事を推奨しています。 ERPに無い機能の部分の多くは、その企業独自の業務のノウハウが詰まっていたり、他社との差別化のための重要なシステムだったりしていませんか。

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もちろんその部分や機能をなくしてしまえるのであれば何も問題はないのですが。

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外側に構築したシステムはERPシステムとデータのやり取りをする必要はありますが、どのERPシステムにもインターフェースの口が用意されています。

例えば、ERPから売上実績を別システムにインターフェースし、別システム内で販売予算管理を行う。

生産計画を別システムで作成し、確定版をERPにインターフェースする。などの手法です。

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別システムは1つに限らず目的にあったものを自社開発しても良いと思いますし、社外ソフトを導入しても構わないと思います。

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別途システムを開発すると、プラスで投資が必要になるように感じられるかもしれませんが、実際はERP上で構築するコストの10~20分の1のコストで済む事が殆どです。(このあたりは私達のノウハウでもあるので多くは説明できませんが。)

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更に別システムに利用者が流れる事により、ERP利用者数が抑えられ高額なライセンス費用を削減できるメリットもあります。

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先に述べた業務の核の部分は標準のERPを使い、それ以外の部分は個別にシステムを構築する事で期間もコストも短縮でき、他社との差別化や失いたくない機能も実現できると思っています。

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社外コンサルタントが延々と御社内の業務分析をしているような場合は気を付けてください。

時間とコストが無駄にならない事を願います。

2025年5月9日

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